大人に向き合ってもらえない子ども達は
この先どうなるのでしょうか。

日本が抱える深刻な問題の一つだとつくづく感じています。

今日、あるお店の駐車場での出来事です。
店舗入り口の脇にある駐輪場になっている場所で
小学生くらいの子ども達4人がたむろしていました。

よく見ると、地べたに胡座で座り込んで何かをミニ四駆のような物を作っているようでした。

その場所は、お店の裏道に通り抜ける車が多い場所で、道路幅は、車一台分よりもう1m広いくらいの通路です。

車が通過する時、子どもと車の間は30cmほど。
いつ接触してもおかしくない状態です。

あんな所にいたら危ないと思ったのですが、高学年くらいの子だからすぐにどこかへ移動するだろうと私は入店しました。

15分ほど店内を見て回り、会計を済ませて出てくると、まだそこで工作をしている。

それを見た大人達は、鬱陶しそうに少年達を見るものの、注意もせず素通りしていました。

少年の後ろを通過する車の運転手達はどの人も迷惑そうな顔をしていました。

「あんな危ない所に座り込んで、事故したらどうするつもりだろう。声をかけねば…」
という思いが湧いてくると共に怒りも湧いてきました。

何故誰も声をかけないんだ。
少年達に冷たい目線を送るなら、大人として出来る事があるのに。
何か起こってからでは取り返しがつかないのに。

今の時代は、防犯意識が高く、下手に大人が子どもに声をかけようものなら「声かけ事案」として問題になりかねません。

そういった事から、下手に人に関わるまい。
面倒な事に巻き込まれたくない。
と考える人が多いのかもしれません。

確かに、犯罪目的でのその様な行動はあってはならない事です。
しかし、我が身かわいさ故に、まだ未熟な子ども達のは適切な行動を見てみぬふりするのは良い事なのでしょうか。

今、親だけでなく、周りの大人に正面から向き合ってもらえず、孤独を抱えている若者が驚くほど沢山います。

「おうちやさんみたいに叱ってくれる大人なんていなかったから、怒ってもらえて嬉しいよ…うちの周りの大人はさ、うちが何しても見て見ぬふりなんだよね。」

いつか相談に来た少女の言葉がこれをよく現しています。

親だけでなく地域の大人も、地域に住む子ども達に関心を持つべきではないでしょうか?
地域の大人が地域の子ども達に目を向ける事で子どもを狙う犯罪を抑止する事も出来るかと思います。

子ども達の公共の場での不適切な行動を見て見なふりをすると、子ども達は、「何も言われないなら大丈夫」と思うでしょう。

面倒な事に巻き込まれたくないから…
不審者と思われたら嫌だから…
そんな大人達を見て、子ども達は「どうせ何も言わないから」と大人を舐めるようになる事だってあります。

そんな地域で良いのですか。
そんな大人でありたいですか。

注意してもらえない、叱ってもらえないというのは、悲しい事であり、その人にとって損な事です。

自分が周りの人達に迷惑をかけている
不適切な態度をとっている
やってはいけない事をしている
そういった事に気付けず、自己中心的行動を続け、その度、その度に周りから「あの人、迷惑よね。」と冷たい目を向けられる事になるわけです。

周りの大人達の関わるまいという態度が少年達の非常識な行動に加担している部分も僅かながらもあるという事です。

ひきこもりになる要因に、社会的繋がりの希薄さが挙げられています。
少年達の学校に事の顛末を報告しに行った時に「今時、おうちやさんみたいな人、なかなかいないですよ。有り難うございます。」と先生方に頭を下げられました。

恐らく、地域の大人達と子ども達の関わりについて、先生方も教育の立場から思う事があるのだと思います。

みんなが自分の事で精一杯な時代ですが、もう少し地域の人に目を向けてみませんか。
お互いに気にかけ合って、困っていそうだったら手を差し伸べる、いけない事をしていたら注意する、そうやって「困っても道ゆく誰かに訊けば良いや」と思えるような社会になれば、きっと多くの人にとって暮らしやすい街になるのではないかと思います。

お願いします。
子ども達がいけない事をしたら叱ってやって下さい。
良い事をしたら沢山褒めてやって下さい。
子ども達を悪い事に利用しないで下さい。
我が子のように、我が孫のように接してあげて下さい。


それでは!

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